続・U設計室web diary

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2006年 02月 20日 ( 1 )


2006年 02月 20日

マイ・アーキテクト

「MY ARCHITECT」という映画を見てきました。

建築家ルイス・カーンはインド旅行の帰り
ペンシルベニア駅のトイレで倒れ
身元不明のまま3日間死体安置所に保管されるという寂しい最期でした。

「MY ARCHITECT]というこの映画は
息子ナサニエル・カーン(二人目の愛人の息子)が
カーンを知る人々や
カーンの建築を訪ね歩き、父親の実像を探しだすという映画。

建築家も出てくるが、中でも
フィリップ・ジョンソンとI・M・ペイのコメントが面白い。
フィリップ・ジョンソン曰く
「コルビジェは鼻持ちならないやつ、
ライトは不遜だしミースは近寄りがたい。
それに比べお父さんのカーンはとてもいい人だった。」
とお世辞がとてもうまい。
それでも
「でも、顔はいけないね」とゲイらしい本音のコメントも忘れない。

一方I・M・ペイはとてもバランスのとれた人のように思えた。
「あなたは父と違って建築家として社会的にも成功をしている」
とのコメントを受けて
「幾百の凡作を造っても、たった一つでも傑作を造った建築家には負ける。
歴史に残るのは後者の建築家なのだから」と余裕のコメント。
そして「私がお父さんと違うのは忍耐の心を持っているところ。
私は中国系アメリカ人だからね」

カーンは芸術家肌の建築家で事務所経営には関心がなく
事実、カーンの死直前には事務所は半ば破産状態だった。
何だか人間的にはあまり評判が宜しくない。

それでも、カーンの傑作「キンベル美術館」はすばらしい!
そして、カーンの死後に完成した
「バングラディシュ国会議事堂」(作品集には工事途中の写真しかない)
もすばらしい。
協力建築家のシャムール・ウォレスが
涙を浮かべてカーンに感謝するこの建築は
キンベル美術館に勝るとも劣らない傑作のように思えた。

それにしてもカーンが
愛人だった二人の女性に未だに愛されているとは!

でも、その子供たちにとっては
「MYARCHITECT]なのであって
「MY FATHER]
ではなかったんですね。
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by u-och | 2006-02-20 22:30 | TV・cinema | Trackback(5) | Comments(5)