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続・U設計室web diary

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2021年 09月 21日

俳人の想像力

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山吹や花散りつくす水の上  正岡子規


この句を俳人の水原秋櫻子は次のように解釈する。


「流れの上に枝垂れた山吹が、美しい花をつけた。

長い枝は水にふれ、そこに生まれた渦がきりきりと舞い流れてゆく。

さかりになると花影を写した水は殊に明るく、気の早いみずすましが

二つ三つ、溯ってはまた流されてゆく。

春の終わりと共に、山吹の花も散ってしまった。それは岸には散らずことごとく

水に浮かんで流れてしまった。

だから二三日のあいだは、波にのって花片のただよってゆくさまが見られた。

しかしいまはもう真青な葉がその流れに影を落としているだけである。」


凄すぎる!!



by u-och | 2021-09-21 17:30 | Book | Trackback | Comments(0)


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