続・U設計室web diary

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2006年 11月 24日

村上春樹著「ねじまき鳥クロニクル」

10月27日のブログで書いた
井戸にまつわる長い話とは
村上春樹著の「ねじまき鳥クロニクル」のことなのです。
10年ほど前に読んだ本ですが、長い小説を読んでみたくなり
例の「井戸払い」の後に本棚から引っ張り出して読み返してみました。
評判の高い「海辺のカフカ」と違って
この本は賛否両論評価がまっぷたつに別れる本なのだそうです。

でも私としては村上ワールドを十分に堪能できる小説として
海辺のカフカよりも好きな小説です。
物語自体が面白いことは勿論ですが
登場人物もかなりユニークです。
(映画にもなった「トニー滝谷」が
近所に住む人ということで名前だけ紹介されています!)
物語が重層的で小説の中の視点がいくつも別れているので
小説の虚実の曖昧さが更に顕著になっていること。
物語の構成が巧みで長い小説なのに一気に読ませること。
そして、村上作品には珍しくあいまいになることなく
物語としてしっかりとした終わりがあること。

といいながらも、いくつもの謎が残ります

・ワタヤノボルは加納クレタに何の相談に行ったのか
・加納クレタはなぜ突然消息をたったのか?彼女の安否は?
・ワタヤノボルの両親は彼の隠された能力を判っていたのか
・そもそもワタヤノボルの隠された能力とは?
・失踪した妻はどういう触媒の役割を負っていたのか
・仮縫い室にやってくる政治家の妻たちもワタヤノボルの被害者なのか?
・不条理な暴力:ワタヤノボルとギターの男そしてソ連の将校ポリスの関係は?
・ホテルであった顔のない男はいったい何者で何の象徴なのか?
 等々

そんなに簡単に答えが判っては困るのだよ。
僕がこの小説を書くのにどれだけの時間をかけて書いているのか
あなたは判っているのかい?
という、村上春樹の言葉が聞こえてくるようです。

もう一度読み返してみようかな
新しい発見があるはずだから
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by u-och | 2006-11-24 00:14 | Book | Trackback | Comments(6)
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Commented by nt-lab at 2006-11-24 08:00
夜遅くに、何を考察しておられる…。
Commented by fuRu at 2006-11-24 11:58 x
「海辺のカフカ」は三回ほど読んだのに、これは1回読んだきりです。
再読したい本なんですが、かなり決心が必要な本でもありますね。(^^;)
Commented by u-och at 2006-11-24 14:54
nt-labさん、10月27日のブログで「続く・・」と書いたものだから
何だか魚の骨がのどに刺さったような気持ちでいたのです。
あーさっぱりした。
Commented by u-och at 2006-11-24 15:01
fuRUさん、確かにこの本は面白すぎて少し疲れます。
短編を読んでから、再挑戦しようと思っています。
Commented by boro9239 at 2006-12-21 01:27
三年前に初めて読んだ村上春樹作品がこれでした。
変なタイトルにひかれて読んでみたのですが、
入門編としてはちょっとハードルが高かったようで・・・
前編のノモンハンのくだりまではかなり好きなんですけどね。
ちなみにその次に読んでるのが「アンダーワールド」。
かなり面白い(と言っては不謹慎かも知れませんが)のですが、
ちょっとヘビーなので、こちらもなかなか進みません・・・
それにしても何故かブログつながりの人は村上ファンが多いよなあ。
Commented by u-och at 2006-12-21 09:37
boroさん、入門編としてはかなりヘビーな本ですね。


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