2007年 10月 20日
ブータンの仏教は後期密教、チベットと同じ輪廻再生、リーインカーネーション。 生まれ変わりを信じている仏教です。 死んでも天上道、阿修羅道、人間道、畜生道、餓鬼道、地獄道の 六つの世界で生まれ変わると信じています。 人々は来世でより良い世界で生まれ変われるように 現世で徳を積む努力をしているのです。 ブータン仏教のお参りの仕方は五体投地。 地面にひれ伏すような激しいお参りの仕方です。 ガイドのカルマさんやドライバーのコッタさんにお寺にお参りした後、 何をお祈りしたのですかと尋ねると二人とも当たり前のように 「生きとし生きるものが平穏で幸せな生活が送れるように」とおっしゃるのです。 日本だったら「お金持ちになるように」とか「志望校に受かりますように」といった 個人的な願いをお祈りするのと全く違うことにショックを受けました。 輪廻再生を信じる彼等にとって自然界に生きる生物は全て対等で、もしかしたら 周りをぶんぶん飛んでいる蠅は亡くなった親の生まれかわりかもしれないのです。 ですからブータンには墓はありません。死者は火葬の後川に散骨、カルマさんによれば5歳以下の子供は鳥葬にするそうです。 生まれ変わると思うと、死ぬことはあまり恐いものではなくなるかもしれませんが、 永遠に生まれ変わることも結構しんどいなあと思ったら、 その輪廻の輪から抜け出すこと、 それが究極の目標「解脱」ということなのだそうです。 なるほど. ![]() 六道輪廻図 ![]() ラカン(お寺)やゾンの壁面に埋め込まれたマニ車。 1回廻すとお経を一度読んだと同じ功徳があるという。 ![]() 水車を利用したマニ車。建物の中にマニ車がある。 ![]() マニ車を廻しながらお祈りするおばあさん。マニ車は時計廻りに廻さなければいけない ![]() 風の通り道にたててある「ダルシン」 世界に仏教の教えを風に載せて広めるのだという。 ![]() ダルシンと万国旗のようなものは「ルンタ」 ![]() ダルシンにはお経が書かれている ![]() インド国境近くに建つチョルテン。チョルテンは日本でいう卒塔婆(仏塔)だが 現在では記念塔として建っている場合も多いようだ、 写真はインド国境近くに建つ交通安全祈念のチョルテン。 左からネパール式、チベット式、ブータン式 ![]() ブータンでとても尊敬され有名な故西岡京治さんのメモリアルチョルテン。 農業指導で画期的な働きをし、外国人で初めてダジョー(貴族)の称号を国王からもらった
by u-och
| 2007-10-20 23:26
| Journey
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Comments(2)
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すっごく良いですね。青い空のように爽やかな祈りです。
血液までサラサラしそう。
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nt-labさん、ブータンは発展途上国ですが、拝金主義がはびこる日本より、よっぽど民度の高い国のように思えます。
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